リモート(遠隔)コミュニケーションとシニア世代: 課題と活用法

私たちの生活は、テクノロジーの発展と共に大きく変化しています。特にコロナ禍により、ビデオ通話などを活用したリモート(遠隔)コミュニケーションが私たちの日常の一部となりました

『とちぎ終活倶楽部』も終活講座をリモート併用で提供したり、エンディングノートの書き方サポートをリモート主体で実施したりしてきました。他にも異業種交流会や打ち合わせなど、リモートを活用して実施してきたことが沢山あります。

スマートフォンの普及によってシニア世代も気軽にリモートコミュニケーションを楽しんでいらっしゃいます。先日も公園でビデオ通話をしながらウォーキングをする老婦人をお見かけしました。テクノロジーが人々の孤独感を和らげているのも確かです。

終活支援 リモートコミュニケーションさらに、遠隔医療や見守りといったサービスのニーズも今後益々増えていくことが予想され、リモートコミュニケーションの普及と充実は新たな情報インフラとして重要になっています。

しかし、リモートコミュニケーションにはいくつか問題が存在し、シニア世代の方々にとってはさらなる課題が伴います。

今回はリモートコミュニケーションの問題点と上手な活用法、そしてシニア世代ならではの課題について考えてみましょう。

リモートコミュニケーションの問題点について

まずは、リモートコミュニケーションの問題点から見ていきましょう。

技術的な問題

リモートコミュニケーションにはインターネット接続や技術的な問題が伴います。例えば、接続の不安定さや音声や映像の遅延が円滑なコミュニケーションを妨げることがあります。

私自身も、大切なオンラインミーティングで接続が途切れてしまった経験があります。あまり使ったことのない、クライアント指定のシステムでのミーティングだったので、焦りました。

慣れるまでの時間も技術的な制約に数えられますね。

非言語コミュニケーションの制約

リモートコミュニケーションでは、直接対面のような非言語的な要素が制約されます。例えば、表情やジェスチャー、身体的な存在感などが物理的な距離のために伝わりづらくなります。

私たちは相手の表情や仕草から多くの情報を得ているため、この制約はコミュニケーションの質に影響を与えるかもしれません。

コミュニケーションの深度と質の低下

リモート環境では、直接対面のコミュニケーションよりも相手の反応や感情を正確に把握しにくい場合があります。

例えば、画面越しの大勢参加する会議では、他の参加者の反応が見えづらく、質問のタイミングや気遣いが難しくなることもあります。

 

リモートコミュニケーションの活用法

次に、リモートコミュニケーションの活用法について考えてみましょう。以下は具体的な活用例です。

テクノロジーサポートとトレーニング

終活支援 リモートコミュニケーションシニア世代の方々にとって、テクノロジーへの不慣れさがハードルとなることがあります。そこで、テクノロジーサポートやトレーニングを提供することで、テクノロジーの操作やリモートコミュニケーションツールの使用方法に対する不安を解消することが第一歩となります。

例えば、終活講座で開催されるスマートフォンの使い方教室やオンラインミーティングのワークショップなどが有益です。

お友達同士で教え合ったりするのもよいですね。

『とちぎ終活倶楽部』でも今後スマートフォンの使い方教室やデジタルの注意点などの講座を今後も開催予定です。音声認識での操作やカメラの便利機能、より安心なパスワードの作り方やネット犯罪への備えといった注意事項など、「コンピューターやインターネットはニガテ…」という皆さんが知って得する情報をお届けします。

シンプルで使いやすいツールの選択

終活支援 リモートコミュニケーションシニア世代の方々にとって、使いやすいリモートコミュニケーションツールの選択が重要です。ビジネス用途でない場合は、操作が直感的で分かりやすく、必要最低限の機能を備えたツールを選ぶことも重要ポイントです。

例えば、ビデオ通話アプリの中でもシンプルなインターフェースを持つツールを活用することで、シニア世代の方々でもストレスなく使いこなせるでしょう。

また、使い方を教え合うことを前提に、家族や友人などと同じ機種やアプリを導入するのもオススメです。

非言語コミュニケーションの補完

リモートコミュニケーション中に非言語的な要素を補完することが重要です。例えば、ビデオ通話中では表情やジェスチャーを意識的に強調する、声の抑揚を活かすなどの工夫をすることで、相手により多くの情報を伝えることができます。また、オンラインミーティングで経験された方も多いと思いますが、文字や絵文字を使った感情表現も有効です。例えば、チャット機能を使って「笑顔の絵文字」や「ありがとう」という言葉を送ることで、相手に自分の気持ちを伝えることができます。

コミュニケーションがリモート一辺倒にならないためには

リモートコミュニケーションは手軽で便利ですが、そのためコミュニケーションがリモート一辺倒になることもあります。そのことで、シニア世代の孤立が深まることもあります。

リモート一辺倒にならずにバランスの取れたコミュニケーションを確保することが大切です。

定期的な対面コミュニケーションの確保

リモートコミュニケーションだけでなく、定期的な対面の機会を設けることが重要です。

例えば、家族や友人との定期的なランチや散歩、グループ活動などを計画しましょう。直接会ってコミュニケーションを取ることで、より深いつながりや非言語的なコミュニケーションを体験できます。リモートとは違った対面のコミュニケーションを感じることで、リモートコミュニケーションに関する理解も深まります

コミュニティ活動への参加

終活支援 リモートコミュニケーション地域のコミュニティ活動やサークルに積極的に参加することも、リモート一辺倒からの脱却に役立ちます。

例えば、地域のボランティア活動や趣味のサークル、教室などに参加して新たな人々との交流を楽しんでみましょう。これにより、様々な人々との対面コミュニケーションが可能となり、豊かな人間関係を築くことができます。

とちぎ終活倶楽部も遺言やエンディングノートといった終活講座と併せ、「写経」「山歩き」「脳トレ」「ウォーキング」「薬膳」など体験型のカルチャー講座を提供しながら地域コミュニティとして機能することを目指しています

 

イベントやセミナーへの参加

リモートではなく、対面で行われるイベントやセミナーに積極的に参加することも有益です。地域のイベントやセミナーを探し、興味のある分野やテーマに関するものに参加しましょう。そこで新たな知識や情報を得るだけでなく、他の参加者との対話や交流を通じて新しいつながりを築くことができます

ボランティア活動や地域貢献

自分の経験やスキルを活かして地域のボランティア活動に参加することも、対面コミュニケーションの機会を増やす手段の一つです。例えば、地域の高齢者施設や野外でのボランティア活動、地域イベントのスタッフなどに参加してみましょう。これにより、新たな出会いや交流が生まれ、充実したコミュニティライフを送ることができます

 

リモートと対面を上手に組み合わせ、多様なつながりを築きながら充実した人間関係を築いていきましょう。

 

周囲のサポートも大切

リモートコミュニケーションは私たちの生活において重要な役割を果たしていますが、その課題や課題に対する具体的な対策を理解し、シニア世代の方々がより円滑に活用できるようサポートすることが大切です。

テクノロジーサポートや使いやすいツールの選択、非言語コミュニケーションの補完などのアプローチを取り入れながら、リモートコミュニケーションの充実に努めましょう。

 

エンディングノートの記入サポートもリモートで

ひとりでは続かない、書き方がわからないエンディングノートの記入もリモートを活用しながらサポートいたします。

訪問や来店による対面サポートを交え、丁寧にアドバイスいたします。

 

 

 

 

Follow us

この記事を書いた人

今井 賢司
今井 賢司終活カウンセラー1級 写真家・フォトマスターEX
終活サポート ワンモア 主宰 兼 栃木支部長。立教大学卒。写真家として生前遺影やビデオレター、デジタル終活の普及に努める傍ら、終活カウンセラーとしてエンディングノート作成支援に注力しています。

また、「ミドル世代からのとちぎ終活倶楽部」と題し「遺言」「相続」「資産形成」といった終活講座から「ウォーキング」「薬膳」「写経」「脳トレ」「筋トレ」「コグニサイズ」などのカルチャー教室、「生前遺影撮影会」「山歩き」「キャンプ」といったイベントまで幅広いテーマの講座を企画開催。

こころ豊かなシニアライフとコミュニティ作りを大切に、終活サポートに取り組んでいます。

終活カウンセラー1級
エンディングノートセミナー講師養成講座修了(終活カウンセラー協会®)

終活相談・講座のご依頼はお問い合わせフォームからお願いします。

- 近況 -
・3/10(日) JAこすもす佐野様と共同で『終活フェア2024』を開催しました
・4/14(日) とちぎ終活倶楽部にて『名犬チョコちゃんと行く!三床山周遊だワン』を開催しました
・5/14(火) 塩谷町主催の市民後見人普及啓発イベントにてエンディングノートの書き方講座を担当します
・10/16下野新聞に取材記事が掲載されました
・11~12月、栃木リビング新聞社の『リビングカルチャー』にて
終活講座を開催しました