感謝の5周年…終活サポート ワンモア誕生秘話

終活支援の「もうひとつの役割」に気づいて

「終活を語ろう」~異業種交流会 in 宇都宮 Vol.1終活サポート ワンモアもおかげさまで5周年を迎えました。周年行事を開催するような立場でもありませんが、これまできた道のりを振り返ると感謝の想いがわき起こってきます。

はじめにこの企画といいますか、プロジェクトの提案があったのは共同代表の國富からでした。当初は異業種が共同で終活のお困りごとを解決する、そんなネットワークが作れないだろうかという話で、私は半ば他人事のように聞いていたのを憶えています。

独立開業されている方ならお察しかと思いますが、そういったコラボレーションの打診というのはよくある話で、毎度その気になっていたら身がもたないくらいあるのです。

そして、もっと重要なことですが、他者との共同事業というのは収益化するまで継続運転するのがなかなか難しいのです。

経営理念や方針も違う、社会的な立ち位置も将来的なビジョンも異なる者同士で協業しようというのですから、いろいろと噛み合わないところも出てきます。なかには単独で実施したほうが早いことも多いのです。

 

もし私が終活支援事業に乗り出すとして、どんな報酬が得られるか…、生前遺影や遺影制作のご依頼が増えるというのはあるかもしれません。

ですが、そこに至るまでの労力、…仲間を募りホームページを開設し終活イベントを開催しといった労力をかけるならば、経営している写真館のプロモーションにそれと同等の労力をあてたほうが手っ取り早く、なにより間違いありません。

 

それでも異業種提携を推進してきたのは、タイミングが良かったから、そして出会う人に恵まれていたからです。

私事ですが、当時開業して10周年の節目で、新たなビジネスを展開したいという思いがありました。特に以前から気になっていた生前遺影の普及と終活のお手伝いに関心がありました。

異業種のネットワークを形成してのワンストップサービスという切り口はありきたりで、ビジネスデザインとしては物足りないと感じました。

その切り口はビジネスの仕組みに過ぎず、想いもビジョンもないからです。

 

國富と話すなかで大きなヒントになったのは、國富の亡父の旅行の想い出話でした。國富は元は旅行代理店の社員でした。

國富の実父は終活サポート ワンモア結成の前年に亡くなっているのですが、最後にみんなで出かけた家族旅行の想い出に触れ、終活で肝心なのは人のこころだと思ったのです。当時私は「争族」や「遺言の付言事項」といった知識・情報はあまり持っていませんでしたが、こころを整え大切にすることからすべては始まる、そう思ったのです。相続や遺言といった法律やおカネの話とは違う、温もりのあるサービスを提供することも終活支援の大切な役割なのだと気づいたのです。

エンディングノートサポート 終活サポート ワンモア(栃木県)その直感ははたして正しく、私自身終活カウンセラーとして学びを深めるごとにそれは確信に変わっていきました。

ともすれば「おカネや法律の話」に終止しがちな「終活」に、「健やかで心豊かな暮らし」というもう一つの価値をという願いを込めて「終活サポート ワンモア」という団体名にしました。「ワンモア」は「もうひとつ」という意味です。

そこから健康ウォーキング、写経体験、薬膳、脳トレ、コグニサイズ、山歩き…といったさまざまなカルチャー寄りの講座を企画、実現してきました。

そういった活動が評価され、行政やメディアからお声がけを頂き、少しづつ認知度や評価を獲得しながら活動してきました。

 

絆、使命、こころをつないでいくということ

生前遺影撮影会 終活サポート ワンモア(栃木県)終活サポート ワンモアを始めるまで、私が終活と無縁だったわけではありません。

私の経営する写真館にも遺影の制作や古くなった写真の修復といったご依頼が多く、それは年々増えているところです。コロナ禍に於いてさらに急増しています。

「生前遺影」という言葉は耳慣れたものになりつつありますが、普及率は10%程度と言われています。遺影写真の多くは故人の遺したスナップ写真から「取り急ぎ」「やむなく」制作されているのが実情です。

私たちも長年そういった制作依頼を請けていますが、この状況を変えたいと思っていました。

日常を一般の人々が自由に撮影し、沢山の写真であふれるこの時代に、たった一枚の肖像写真すらないなんて寂しすぎます。生前遺影の啓蒙は私の負うべき使命のひとつです。今後、ライフワークとなるでしょう。

そしていま、家族写真を大切にする、そんなムードも高まりつつあります。

定期的に家族写真を撮影される家庭には非行が少ないとよく言われます。また、どうしようもなくグレてしまった少年が、こどもの頃撮影した家族写真を見て更生したという話もあります。

写真業界でよく言われることなので、少々宣伝のにおいもしますが、でもそういうことはあるだろうという気がしますね。

 

先にお話したように、私は家族旅行の話を聞いて、周囲との絆を大切にすること、そのための取り組みならば、ありふれた「士業連携による終活のワンストップサービス」といったことにとどまらず、その先へ一歩踏み出すことができると直感しました。

私たち写真館の仕事は皆さんの絆を扶ける仕事でもあります。家族の絆、ビジネスのご縁をつなぐお手伝いです。それはこころをつないでいくということでもあります。そもそも写真自体、目に見えない「こころ」に訴求していく、文化的な媒体なのです。

終活サポート ワンモアに於いては法律や経済だけでなく、「文化的な暮らしのお手伝い」ということを当初から掲げています。当初は日本国憲法の条文みたいだねと笑って話していましたが、そういった活動に関わりながら自分たちの得意分野で世の中のお役に立てればと願っています。

 

コロナ禍で花開いたもの

すべてが順調なときにこそ、思いもよらぬことが起こります。始動して3年め、ホップ・ステップからのジャンプの年にコロナ禍に見舞われました。前年から準備を進めてきた行政からの終活講座もすべて中止に追い込まれ、それまでの活動実績もほとんどゼロに戻ってしまったように思われました。

とりわけ、重症化リスクの高いシニア層を対象にした講座やイベントを開催するのは困難であるというのは明白でした。集客も難しいうえに感染発生時の訴訟リスクなども考えると、従来のような活動は当面できそうにありませんでした。イベント開催においても換気のできる会場で定員の1/2以下での運営が求められ、会場の確保も現実的には難しい時期が続きました。

折角良好な関係を築いてきた行政の担当者も、長引くパンデミックのなかで多くは異動などで連絡や企画が途絶えてしまいました。

 

そんな厳しい状況のなか、終活サポート ワンモアの活動に理解を寄せてくださる経営者や講師の方のご支援で、少人数のミドル世代を対象に終活講座を再開することができました。

ミドル世代からの『とちぎ終活倶楽部』の誕生です。エンディングノート、デジタル終活など私の講座からスタートし、薬膳茶、写経、脳トレと、ミドル世代にも役に立つ講座を継続開催しました。

その活動のなかで、私自身も受講者の皆さんと同じコミュニティの住人として齢を重ねていきたい、そう思うようになりました。

 

いずれ私自身がシニア世代になった時には、写真館を細々と続けながら終活相談にのり、時々は終活講座でお話したり生前遺影の撮影会などを開催しながらみんなで仲良く齢を重ねていけたら良いなと、そんなことをぼんやり思い描いていたのですが、コロナ禍でそのビジョンが十数年前倒しになって実現したのです。

今では私自身、写経にチャレンジしたり、薬膳茶をつくってみたり、仲間を連れて山歩きを楽しんでいます。苦手だった脳トレにも挑戦して、成果を実感していたり。

健やかでこころ豊かな暮らしを、私自身が体感しているところです。参加意識をもって関わっていくことで、終活サポート ワンモアに込めたコンセプトや想いが花開いていまがある、そんな状況です。

そんな活動状況に関心を持ってくださる方も多く、新しい日常が再開する前から終活イベントの共同開催やメディアでの記事掲載など新たなご縁が生まれ、そのご縁のなかから次の企画が生まれ、素晴らしい循環のなかで終活のお手伝いをさせていただいています。

新たな取り組みはときに困難を伴いますが、それ以上にクリエイティブで刺激的です。自分自身の人生をも書き換えてしまうほどのインパクトが、ここにはあります。

 

まだ5年ですが、この活動を続ける中で私も齢を重ねてきました。自分自身も終活に取り組みながら、サービスの提供者であるのと同時にコミュニティの一員として、参加意識をもって関わっていく所存です。

エンディングノートや相続・遺言といった終活の「一丁目一番地」に関するお手伝いはもちろんのこと、山歩きや写真教室、薬膳や写経、脳トレといった体験型のイベントを随時開催、自らも体験のなかに学び、そして楽しみながら提供してまいります。

あなたの終活に、すてきなことを「もうひとつ」。私たちと、終活を楽しみましょう。

終活サポート ワンモアの歩みはこちらからご覧いただけます

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イベント情報(2023年10~11月)

終活サポート ワンモアではこの秋もイベント盛りだくさん。あなたに合った講座にご参加ください。

【講座情報】人気の『リビングカルチャー』で終活講座、続々

栃木リビング新聞社の人気講座『リビングカルチャー』にて『写経にチャレンジ』(担当/小口佳水)と『エンディングノートの書き方講座』(担当/今井賢司)が開催されます。

手ぶらでOK!写経にチャレンジ

担当 小口 佳水(書道家、佳水書の教室主宰)

日時 2023年11/6 13 20 27 の月曜 全4回/ 10:00~12:00

願いを込めて書きつづる”写経”にチャレンジしませんか?
はじめはお手本をなぞるだけ、筆書きのコツもアドバイスするので初めての方も安心。

心は穏やかに、脳は活性化。道具も用意しますので、気軽に受講できます。

受講料 8,800円 別途教材費500円(初回集金)

定員 15名

 

会場 栃木リビング新聞社 リビングルーム6階
栃木県宇都宮市大通り1丁目4−24(MAP

 

エンディングノートの書き方講座

終活サポート ワンモア 主宰 今井 賢司担当 今井 賢司(終活サポート ワンモア主宰 終活カウンセラー1級)

日時 2023年11/30・12/7・14・21 の木曜 全4回/ 13:30~15:00

終活カウンセラーから終活の必須アイテム「エンディングノート」の書き方を学べる講座です。

終活の進め方を身につけ、より良い毎日を送りませんか。

親子やお友達同士での受講もお勧め。

受講料 8,800円 別途教材費1,000円(初回集金)

定員 15名

会場 栃木リビング新聞社 リビングルーム6階
栃木県宇都宮市大通り1丁目4−24(MAP

余談ですが、終活サポート ワンモア起ち上げの際、今井は(リビング新聞に取り上げてもらえるようになりたい)と夢を語りました。

その夢は3年後に一面掲載という思ってもいなかった待遇で実現し、いまもこうして講座を持たせていただいています。冥利と呼ぶべきでしょう。

 

リビングカルチャーのお申し込みは、

栃木リビング新聞社
TEL 028-600-8228 ※平日 10~18時
FAX 028-600-8801

 

とちぎ終活倶楽部 赤薙山登山(日光市)

赤薙山山行 とちぎ終活倶楽部ミドル世代からの『とちぎ終活倶楽部』。10/22(日)に日光連山の東端、赤薙山登山を開催します。

観光地でもある霧降高原「天空の回廊」の先へ向かう山旅です。山上からは関東平野がひろく見渡せ、秋色の絶景が待っています。

天空の回廊は観光客も歩いていますが、その先は険しい山道です。山頂付近は霜柱や雪があることも。山の装備でご参加ください。

参加希望の方は注意事項をご一読のうえ、メールまたは電話(10-18時、木日祝定休)にてお申し込みください。

 

認知症サポーター養成講座

認知症に対する理解と手助けを学ぶ『認知症サポーター養成講座』を開催いたします。

日時

2023年11月12日(日)13:30~15:00

会場

ジーニアスLABO (宇都宮市西一の沢町1−4、TSUTAYA作新学院前店隣)

対象者

参加資格は特にありません。幅広い方々に向けて開催します。認知症についての事前知識は不要です。

定員

10名 要事前予約

残席わずかとなりました。先着順にて締め切らせて頂きます。

受講費・申し込み方法

受講費用やテキスト代は一切不要です。

参加希望の方はメールまたは電話(10-18時、木日祝定休)にてお申し込みください。

※別の記事に詳細がございますので、ご参照ください。>>『認知症サポーター養成講座』受講者募集のお知らせ

 


各種終活講座・イベントのお申し込みは、終活サポート ワンモア問合せフォームからもお受けいたします。

ご希望の講座名(「写経体験」「エンディングノート」「赤薙山山行」「認知症サポーター養成講座」)をご記入ください。

    ご用件

    講座の依頼終活の相談受講申し込み取材・記事掲載業務提携その他

     ※ご用件につきましては調整のうえ連絡させて頂きます。
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    この記事を書いた人

    今井 賢司
    今井 賢司終活カウンセラー1級 写真家・フォトマスターEX
    終活サポート ワンモア 主宰 兼 栃木支部長。立教大学卒。写真家として生前遺影やビデオレター、デジタル終活の普及に努める傍ら、終活カウンセラーとしてエンディングノート作成支援に注力しています。

    また、「ミドル世代からのとちぎ終活倶楽部」と題し「遺言」「相続」「資産形成」といった終活講座から「ウォーキング」「薬膳」「写経」「脳トレ」「筋トレ」「コグニサイズ」などのカルチャー教室、「生前遺影撮影会」「山歩き」といったイベントまで幅広いテーマの講座を企画開催。

    こころ豊かなシニアライフとコミュニティ作りを大切に、終活サポートに取り組んでいます。

    終活カウンセラー1級
    エンディングノートセミナー講師養成講座修了(終活カウンセラー協会®)

    終活相談・講座のご依頼はお問い合わせフォームからお願いします。

    - 近況 -
    ・10/16下野新聞に取材記事が掲載されました
    ・9/24 とちぎ終活倶楽部『谷川岳山行』を開催しました
    ・8/5 宇都宮市男女共同参画センター「アコール」様のご依頼で
    「男女共同参画」をテーマに終活講座を開催しました
    ・11~12月、栃木リビング新聞社の『リビングカルチャー』にて
    エンディングノートの書き方講座を開催します